SONY PCV-RA71PS(SonyStyle CTO model)
YAN's VAIO SITE - RA71PS REVIEW - 2004.10.12
 さて、「後で追加」が多かったRA71のアプリケーション。すでにRA72シリーズも発売になったが、バージョンアップしたRA71とほぼ同じ状態である。そこで、RA71のバージョンアップした部分と前回のレビューで書かなかったOLIVEについての検証を追記する。

1.OLIVEの記録は実はVBRだった!?

 RA71/61からMPEGボードの心臓部であるエンコードチップがXcode2に変わった。前回のレビューで「画質が上がった」と簡単に書いたが、実は当たり前なのである。まずは、次の表を見て欲しい。


RZ73(ENX-18) RA71(ENX-33)
高画質 平均データーレート
991.712KB/秒
980.779KB/秒
ビデオ圧縮形式
MPEG2 CBR
MPEG2 CBR
ビデオビットレート
7620000bps
7620000bps
フレームサイズ
720×480
720×480
標準 平均データーレート
500.108KB/秒
487.017KB/秒
ビデオ圧縮形式
MPEG2 CBR
MPEG2 VBR
ビデオビットレート
3670000bps
7620000bps
フレームサイズ
720×480
720×480
長時間 平均データーレート
170.632KB/秒
343.416KB/秒
ビデオ圧縮形式
MPEG1 CBR
MPEG2 VBR
ビデオビットレート
1151929bps
4000000bps
フレームサイズ
352×240
352×480

 上記はPremiere PRO 1.5での、各モードで録画したファイルのプロパティ情報である。そう、ENX-33・OLIVEを使用しての標準と長時間録画はVBRで行われているのいるのだ。リアルタイムでの1passVBRではあるが、ようやく使い始めているのだ。なんでカタログ等に書かないのだろう?高画質モードではCBRが使われており、従来と大きく変わるところはないが、常に最高ビットレートで記録すれば可変にする必要はないからであろう(笑)標準モードでは最高ビットレートが8Mbpsで平均ビットレートが4Mbpsなので、できあがるファイルサイズは同じようなものとなる。従来の長時間モードは俗に言う「VideoCD」規格であったが、ENX-30・AYAMEあたりからはMPEG2に変わっていた。OLIVEではVBRが使われている。最高ビットレートが4Mbpsで平均ビットレートが2.5Mbpsというところなのであろう。謎なのが、カタログには長時間モードが352×240となっているのだが、352×480で記録されていることだ。ENX-30・AYAMEとの整合性?横の解像度を半分にすることで単純にデータ量が半分になるので、ビットレートが2.5Mbpsでもきれいに見えるのであろう。もちろん、VBRであることも関係するが。

2.DVgate PLUS 2.0の謎

 購入時では1.3であるDVgate PLUSも2.0とメジャーアップしている。売りはHDモードが扱えることだ。しかし、これにも上記のVBRに関した変更が行われている。


 上のキャプチャ画像はDVgatePLUS2.0のMPEG出力のものだ。そう、2.0からVBR出力ができるようになっている。もちろん、TMPGencのような2passVBRではない。たぶん、DoVAIOで出力するMPEGファイルの簡易編集をするためにこのようになったのであろう。RA*2シリーズからはTMPGenc MPEG EDITORが付属するが、RA*1では標準アプリではこれくらいであろう。で、「もしかするとXcode 2のトランスコード機能を使っている?」と思ったのだが、試しにRZに2.0を入れたらちゃんと同じ仕様になったことから、ソフトウエアで行っていることが推測できる。ただし、この長時間モードは、OLIVEの記録でのハードウエアエンコードと違い、720×480でのVBRである。そのため、かなり汚い動画となり、OLIVEの記録が良いことがわかる。

3.Click to DVD 2.3でDVD-RAM

 RA71からドライブがスーパーマルチとなり、DVD-RAMが使えるようになったが、DVD RAMドライバーなどインストールされているわけもなく、実質「読めるだけ」の状態であった。もちろん、別途DVD RAMドライバーを入れ、VRモードを扱えるソフトをインストールすればきちんと使えるようになる。しかし、標準ソフトでは何もできない状態であったのだ。しかし、Click to DVDのバージョンアップによってVRモードでの記録がサポートされ、ようやくDVD-RAM(RWも)使えるようになったのだ。



 上のキャプチャ画像はClick to DVD 2.3のVRモードを選択したときのものだ。そう、「おまかせ作成」しか選択できない。つまり、外部入力画像(i.link or ビデオ入力)しかDVD化できないのだ。「(^_^;)つかえねぇ〜」と思ったのだが、よく考えると、DoVAIOのDVD作成はClick to DVDを使用している。つまり、


 DoVAIOの設定で「DVD 作成」においてVRモードを選べば、録画したものなどをDVD-RAMに記録できるのである。ただし、追記などは使えないので、「DVD-RAMに書き込める」という事以外に利点はない。もちろん、読み込みなどには対応していないので、編集などは当然できない(^_^;)ちなみに、プリインストールされているWinDVDは当然VRモードの再生に対応しているので再生はOKだ。DoVAIOのDVDプレイヤーもWinDVDを利用しているので、VRモードで記録されたDVD-RAMを見ることができる。

 さて、この追加レビューにはDo VAIO 1.25がない。これについては、DTU1とともに別ページで行う。