PCVA-DRW1 Review (SoftWare編)


 


 SONY純正のi.LINK DVD-R/RWドライブであるDRW1のREVIEW SOFTWARE編。前回はREVIEW 1/2はハードを中心にお伝えしたが、今回は、ソフトウエア等、実際の使用を中心にREVIEWする。


 付属ソフトは大きく2つある。1つは、PrimoDVDと呼ばれるDVD-R/RWの書き込みソフトだ。通常のCD書き込みソフトのようなものだと思えばよい。ただし、現状では、DVDに関しては、

 @DVD-Rの書き込み(追記不可)

 ADVD-RWの書き込み(追記不可)

 BDVD-RWの消去(完全/クイック)

のみである。まあ、CDでもYANはこれ以外の機能は使わないので十分であると言える。そもそも追記だとかパケットライトなんて何に使うのだろう?i.LINK HDDの方が絶対便利だ。


 PrimoDVDは、通常のCD-R書き込みソフトが使えれば、特に困ることはない。直感で使える。また、追記だの何だの細かい設定ができないために、操作は簡単だ。ふつうにDVD-R/RWを大容量CDとしてコンピューターのデータ記録に使うならこれだけでOKだ。その用途は追記やパケットライトができないために、CDより自由度は少ない。

 DVD-VideoもVIDEO_TSというフォルダにDVD-Videoに沿った形でデータを用意できればPrimoDVDで書き込むだけでよい。実験として、CSSのかかっていないDVDでVIDEO_TSフォルダをそのまま一旦HDDに移してPrimoDVDで書き込んだら、まったく同じように動作するDVDを作ることができた。(通常は、CSS等のコピー防止があり、CSSは解除するだけでも違法です。ご注意ください)


 もうひとつが、DVDit! for VAIOだ。DVDのオーサリングソフト。簡単に言うと、DVD-Videoのためのファイル構成を作ってくれるもの。DVD-Videoとは通常のDVD PLAYERで見ることのできるファーマットだ。詳しくは、PioneerのHPに詳しくでているので割愛する。直接、DVD-R/RWに書き込むこともできるし、HDD上にVIDEO_TSフォルダを作ることもできる。ビデオフォーマットだのビデオレコーディングだの似たような名前なので混乱するかもしれないが、通常のDVD PLAYERはビデオフォーマットの方だ。

 YANの現在での主な用途は、DVD-Videoの作成だ。DVD-PLAYERが2万そこそこで買うことができ、PLAY STATION 2によってどこの家にもDVDが普及してきた現在、映像の保管という意味でもコンパクトで高画質なDVD-VideoもVIDEO_TSというフォルダに記録することは、コストパフォーマンスを無視すると(笑)最適である。もっと、メディアが安くなってきたら、今のCDのように一般的になるかもしれない。

 さて、そういうわけで、今回の趣旨は、DVD-Videoの作成に重点を当ててREVIEWしていく。


 ・・・・・尚、YANは、DVD作成は、今回がはじめてで、そもそもDVD導入自体が遅かったのは以前に書いたとおりだ。だから、専門的なことはわからないし、高級な映像機器を持っているわけでもない。また、映像編集を専門でやっているわけでもないことを断っておく。(言い訳っぽいけど、ふつうの人が挑戦してるって目で見てね(^_^;))一応、DV-VHSのダブルデッキであるSONY WV-D9000、DV-ANALOGコンバータ、SONY DVMC-DA1(以上、職場のもの(笑))、ソフトは、Adobe Premiere 6.0とMedia Studio PRO 6.0Jを持っている(以上はきちんと自分のもの(笑)言うまでもないが(笑)正規ユーザーです)

 DVD-Videoの作成が主目的である以上、DVDit!が主役となる。PCVA-DRW1に付属するDVDit! for VAIOは、Version 2.3のLE版である。しかし、通常のLE版とことなり、VAIO専用に付加機能が備わっている。それぞれの機能比較の一部をピックアップしたのが下の図だ。詳しくは、SONICのHPで確認してほしい。

LE

SE

PRO

LE for VAIO

PRO for VAIO
MPEG変換

AC3変換

MENU

1

10

99

10000

10000
チャプタ


 DVD-Videoの作成が主目的である以上、DVDit!が主役となる。PCVA-DRW1に付属するDVDit! for VAIOは、Version 2.3のLE版である。しかし、通常のLE版とことなり、VAIO専用に付加機能が備わっている。

 まず、素材となるMPEGファイルを用意するのだが、DVD-Videoを目指すならば、MPEG2で720*480と言うことになるだろう。SE/PRO版では、MPEG2へのエンコード機能を持っているが、LE版では別途エンコード済みのMPEG2ファイルを用意する必要がある。いろいろな方法があるが、VAIOユーザーなら、Giga等を使えば、CBRではあるが、用意することができる。TMPGencを使うと、時間はかかるがとてもきれいなMPEG2ファイルを作ることができる。YANは、別途CanopusのMTV1000を使用しているが、MTV1000については別にREVIEWするのでお楽しみに(^_^;)

 ここで、大事なのがファイルサイズだ。DVD-R/RWは4.7Gと書いてあるが、全部書き込めるわけではない。Primo DVDで見てみると、ブランク状態でR/RWともに4489.25Mbyteと表示される。4.4Gbyteだと思った方がよい。さらに、1st PLAYやメニューなどを考えるともう少し小さく見積もった方がよいのだ。

 さて、実は、YANが一番苦労したのがここだ。MPEG2のインポートは、映像/音声が一緒のものでも別々に用意してもOKだ。当然、HDDでの流用も考慮して、映像/音声が一緒になったMPEG2ファイルを用意した。普通、音声部分はMPEG1 Layer2を使って圧縮するのがおなじみだ。1つ約738Mbyteの映像/音声MPEG2ファイルをメニューを作って6つビルドしようとしたのだ。740*6=4440Mbyteとなり、まあ、ぎりぎりかぁ・・・・・ほかを少なくすればなんとかなるかな?なんて考えたら、すぐに容量オーバーの表示。「・・・・・うん、ぎりぎりだったからな。一つ減らして5つなら、740*5=3700Mbyte。余裕だな」とビルドしようとすると、またまた容量オーバーになるではないか!変だ!!と考えて、いろいろ試したところ、音声部分のビルドに時間がかかっていることから、音声が怪しいとにらみ、調べてみると、どうも、LPCMに展開していることがわかった。よく読むと、HELPにもそう書いてある。これが、容量オーバーの原因だったのだ。どうも、DVD-Videoでは音声部分はLPCMかドルビーデジタルしかだめなようなのだ。

 参考のために、12分の映像/音声MPEG2ファイル368Mbyteの音声のみを分離してサイズを比較すると、MPEG1 layer2(192kbps/2ch)では、16.4Mbyte、LPCM(48kHz/2ch/16bit)では、131Mbyte、Dolby Digital(AC3/192kbps/2ch)では、16.4Mbyteとなった。


 このように、事実上、LPCMしか用意できない環境では、音声部分にMPA/AC3に対して8倍もの容量が必要になる。単純に100分くらいのMPEG2で記録しようとすると、音声部分のみで1Gbyteぐらい使用してしまい、残りの容量で720*480のビットレートを設定すると、5Mbit/sもとれないのである。これでは厳しい。YANの体感(^_^;)では、720*480のサイズでは6Mbit/sくらいは欲しい。これ以上は、確かにきれいだがサイズ以上の効果は薄い(と判断している。もちろん、VBRでの平均レートでの話)というわけで、幸いDVDit!はAC3のインポートはできる(エンコードはPRO版のみ)ので、別途AC3のエンコーダーがあればいいのだが、手当たり次第探してみたが、見つかりません(T.T)・・・・・・・・PRO版を買えと言うことか?

 次の問題点はチャプターだ。SE/PRO版以外ではチャプターの設定ができないが、ファイルを適当な部分で分割して作成すればチャプターみたいなことができる。実際市販のDVDソフトもこの手法が使われ、メニューで途中に飛べるようになっている。DVDの利点の一つに頭出しが瞬時にできるということもある。これができなければ大変不便だ。そこで、分割してメニューに登録したのだが、このファイルをインポートした順番とチャプターの順番が逆になってしまい、さらにLE版ではチャプターの操作ができないためにうまくいかないのだ。また、「次」ボタンの設定しかできず、「戻る」ボタンはLE版では設定できないため事実上メニューに頼るしかない。・・・・・・・・・・・ものすごく不便だ。それで、うまくつくるためには、

 @細切れファイルをムービーにするときは、最後のファイルから行う(順番が逆になるため)

 A「次」ボタン設定、「アクション終了後」設定、「メニュー」ボタン設定はきちんとした方がよい

 ということがわかった。これで、一応何とかなった。・・・・・・が、「戻る」ボタンが使えないのは不便でしょうがない。・・・・・・・・やっぱり、PRO版を買えと言うことか?


 YANはこの数週間いろいろと格闘してきたが、手順としては、DVDit!でHDD上にビルドして、PrimoDVDで書き込んでいる。DVDit!でも直接書き込めるのだが、なぜか、ぎりぎりの時にDVDit!では焼けないが、PrimoDVDでは焼けたりする場合もあるからだ。あと、時間もかかる作業ばかりなので、できたHDD上のVIDEO_TSをWinDVD 3.0で確認もしたりしているからだ。WinDVDはドライブだけではなく、ファイルをしてすることもできるためかなり便利なPLAYER SOFTだ。DVD-R/RWドライブでは、アナログ映像のDVD化がYANの周りの人たちでは主目的になっている。そもそも、DVDのバックアップは(もちろん、違法ですよ)市販のものは、片面2層が主であり、容量は4.7Gオーバーばかりである。単純にはできないし、仮にやろうとしても(あくまでも仮のお話。しつこいようですが、CSS等のプロテクトははずすだけでも違法です)まず、映像と音声を分離、映像部分をビットレートを変更しサイズを小さくする、メニュー等を作成する等の面倒くさい&時間がかかる操作が必要だ。メディアも1枚1200円前後であることを考えれば、素直にソフトを買った方がよいと思う(^_^;)ドライブやオーサリングソフトにかける金額があれば、オリジナルが何枚買えるだろうか!それで、メインの目的は、アナログビデオのデジタル化や、自分で撮影した映像等のDVD化となるだろう。YANはそうである。その場合は、さらに、MPEG2ファイルを用意するという別な問題もあるがそれはMTV1000のREVIEWでふれるので(^_-)

 では、DVD-Videoにこだわらなきゃいいだろ?って思う人がいると思いますが、DVD-R/RWの特徴って、DVD-ROMもそうですが、市販のDVD PLAYERで再生できることですよね?ただ、単にデータとして記録できればよいなら、DVD-R/RWにこだわる必要は全然無いと思います。むしろ、DVD-RAM等の方が優れていると思います。ドライブも安いし。


 で、総評だが、付属のソフトだけではどうにもならないということがわかった。ただ、やけるだけで、お話にならないのである。もちろん、PRO版のアップグレードを申し込みましたが、YANよりかなり早く申し込んだ人が未だにきていない現状。素材ばかりがたまって本焼きができないためにHDDが満杯状態になってきた。ちなみにDVDit!はかなり使いにくいソフトだ。はっきり言って全然おすすめできない。上記のような制限に加え、すぐにハングしてしまうからだ。こんなに頻繁に固まってしまうソフトは久しぶりに見た。せっかく長時間かけて作って固まられるのだから。画面レイアウト等も最悪である。全然使いやすくない。是非とも他メーカーで実用になるDVDオーサリングソフトを出して欲しいと願う。ほかの不満はともかく、すぐに固まってしまうというのは致命的だ。・・・・・しかし、現状ではこれしかないためしょうがないのである。こまめにセーブしてタスクマネージャーで強制終了させています(;´_`;)

 PRO版が来たら別途REVIEWをする予定です。 


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