SONY VGN-A72PB(Fullspec NOTE)
YAN's VAIO SITE - A72 REVIEW - 2005.7.7
 Type Aの最大の特徴はこのAVパワーアップステーションことVGP-PRAV1だ。これは、ポートリプリケーターであるVGP-PRA1にS-masterとMPEGボードを入れたものと思われる。A*0から同じものが使われているようだ。
 おそらく、ポートリプリケーターでは、このCNX-250という型番のメイン基盤が共通で使われていると思われる。

 まずは、DVI/RGB出力部分。本体からのDVI信号をSil1161というReceiverでいったん受け、Sil164という型番のTransmitterで出力しているようだ。スペック的にはUXGAまでとなっている。

 その左には4つあるUSBのうち2つのコネクタがある。


 CNX-250上にはNEC製の720112が載っている。これは4ポートのUSBハブコントローラだ。PRAV1にはRGBの隣の2つのコネクタと併せて4つのUSBポートが存在するが、PRAV1を使用すると本体の3つあるUSBのうち2つが使用不可となる。本体ではUSBを3つの外部コネクタ、内蔵ワイヤレスレシーバ、オプションであったBluetoothの計5つを使用する。PRAV1では4つの外部コネクタ、USB-パラレル変換によるプリンタポート、MPEGボードの計6つを使用する。合計すると11ポート必要となるがA70世代のICH4-MはUSBを6ポートしかサポートしないため、720112ハブコントローラの使用と、PRAV1接続時に本体のUSBを使えないようにしたのであろう。これによって、6+4-1=9ポート使用でき、外部5つ、レシーバ、Bluetooth、プンリタ、MPEGの計9個の使用がぎりぎりとなる。A72ではICH6-Mなので、8ポート使用でき、本体内蔵のBluetoothが無くなった(実はコネクタ等はすべて残っているので、A70のものを試しに入れるときちんと動作する)ため、ハブが無くても全部まかなえる。このように、PRAV1はUSBを活用することによってpin数等を押さえHotplugを実現している。R505がIEE1394を活用したのと似ている。

 ちなみに、プリンタポートはPL-2305によってUSB変換によって実現されている。


 MPEGボードにはENX-29という型番のものが使われている。内部USB接続されている。Rシリーズのように愛称はないようだ(笑)MPEGボードにはS/ビデオ入力端子が直づけになっている。
 前述のようのに内部USB接続されているため、サイプレスCY7C68013という型番のUSB制御ICが使われている。
 TVチューナーにはRシリーズと全く同じSONY製のBTF-PJ401Zが使用されている。
 3次元Y/C分離にはNECの64084が使われている。Rで使われている64083からノイズリダクションが省かれたもののようだ。ENX-29にはGRは載っていない。
 ノイズリダクションにはOKIのL87V2105が使われている。5.6Mbitのフレームメモリを内蔵したノイズリダクションICだ。
 ビデオデコーダにはENX-33などと同じSAA7115が使われている。まあ、おなじみのものですね。
 たぶん、MPEGエンコーダー。富士通製のMB86396という型番だ。ARMと書いてあるので、ARMプロセッサが内蔵されているのであろう。詳細不明。

 PRAV1の最大の特徴とも言えるs-master。IFX-312という型番がつけられている。実際左下のCXD9788ARと書かれたチップ一つだ。SPDIFを利用したフルデジタルアンプらしい。確かにノートとは思えない音だ。十分実用になる。ここから直接左右のスピーカーにつなぐ。横のコネクタはボリューム用のものだ。

 接続は写真のように行う。前述のように左右のスピーカー配線、左はボリューム用、右はリモコン用にUSBを一つ使用する。
 スピーカーにはリモコンの受信部が内蔵されている。PRAV1とはUSBで接続する。
 写真のように結構大きい。本体とあわせるとデスクトップ並の設置スペースをとる。PRAV1にはDVI-D端子もあるので、LL-T2020を接続してみたが、何の問題もなく使用できる。まあ、本体が17インチワイドのWUXGAなので、外部接続することはほとんど無いでしょうが(笑)