Matrox MillenniumP650(ビデオボード)
YAN's VAIO SITE - MillenniumP650 REVIEW - 2003.8.15

 VAIOの特徴は動画と静音である。3Dゲームなど持っていないYANにとって速いことはあまり意味がない。今回複数のアプリケーションを使うにあたって、デュアルLCDにすることにした。そこで、DVIを2つ持つビデオカードが必要になりP650を購入したのでREVIEWする。

 今回はDVI-Dでのデュアル接続が目的であった。P650はトリプルには対応していない。
 カードは写真のようにRadeon9500より短い。また、このカードの特徴の一つであるFANレスであるため、大きなヒートシンクがついている。
 左の写真がデュアルDVI-D接続時のものだ。Matroxの魅力の一つがマルチCRTにある。伸張モードと呼ばれる使い方ではセカンダリCRTでのオーバーレイ表示も可能だ。2560*1024の大きな一つの画面として機能する。真ん中の枠が無ければいうことはない(笑)この他にも通常の独立モード、クローンモード、DVDmaxと呼ばれるオーバーレイのみをセカンダリに表示する機能など多彩だ。P650は別売りのTVケーブルを買えば、VIDEO出力も可能だ。G550などと共通のケーブルだ。
 で、総評ですが、Matroxのパフィリア/P750/P650はVAIOユーザーにはあまりお勧めできない(^_^;)正直、FANレス&2Dの画質&デュアルDVIはVAIOには最適なように見えるが、致命的な短所がある。まず、一つ目がS3が使えないということだ。これはVAIOの特徴を一つつぶしてしまう。現時点でのドライバでは、使えることもある程度だ。色々試したところ、短時間での復帰は正常にできるのだが、長時間放置した後での復帰時には必ず画面表示が無くなるのだ。画面表示だけでショートカット等で操作するとWindowsを再起動かけたりできるので、ビデオのドライバかハード的にS3に対応していないかのどちらかであろう。ちなみに、YANは仕事のためにデュアルを優先しているため、S3を捨てて使用しています。休止モード=Suspend to HDの方は正常に動くので、こちらを使っています。当然録画予約もOKだ。2つ目はオーバーレイだ。ENXを使ったGigaの画面はソフトウエアデコードではなく、ENX上のチップを使ったハードウエアデコードである(えんこーどだけじゃないんですよ)ため、バスには高負荷がかかるのであるがこれとの相性が悪い(^_^;)画面がちらついたり、表示されなくなったりする。とにかく不安定。特にDirectX9.0bとの相性は最悪だ。また、メモリ帯域の狭さからか、オーバーレイ表示中にスクロールなどを違うウィンドウですると画面が引っかかったりする。正直何とかしてほしい。これに加えて、リテールで28K円もする!高額であるということ。マルチCRT以外の利点は見いだせないので、購入する人はよく考えた方が良いと思う。