マザーボード交換(ASUS P3B-1394)

 マザーボードの交換は、比較的簡単に行える。基本的にはドライバー1本で出来るのだ。元に戻すことも容易だ。しかし、ある程度のリスクはあり、基本的な分解は出来ることが前提なので、交換に際しての細かい手順はあえて載せていない。敷居が高いかもしれないが、誰でも最初はあるので、リスクを覚悟した上でご自分でトライして覚えてください。YANはそれが、改造の前提条件だと思っています。質問はわかる範囲でお答えしますので。自作機を組み立てる程度の知識が必要です。



 ASUSのP3B-1394は、P2B-AEとほぼ同じ基盤である。OEM専用マザーとほぼ同じ物が出ていることは珍しいことだ。そのため、VAIO専用に実現されている機能が基盤上に残されているのだ。よって、わずかな改造でP2B-AEとほぼ同じ状態に持っていくことが出来るのだ。さらに、FSBが自由に設定できる利点もある。P2B-AEユーザーもクロックアップ等をおこなうのであれば、交換するメリットは十分にある。

1.P2B-AEとP3B-1394の違い

 Revによっての違いもあるが、ここでは、P2B-AEとP3B-1394の違いに絞って考える。なお、この調査結果はYANが独自に調査・推測・実験・検証した物です。間違い等があるかもしれないことを先に述べておく


 まず、配線コネクタだが、ソケットになっているだけで配列等は同じだ。このソケット部分だけ手に入れることが出来れば同じようにすることが出来る。考慮する必要はない

 USBコネクタは大事である。P3B-1394の場合は一般的な2段になっている(写真のような前面用のコネクタを持っていない)ので前面USBコネクタが使用できなくなる。(使用できるようにするには後述する改造が必要になる)

 当然のようにBIOSが違う。SONYのベンダ名が入っていないため、DVgateやGIGApocket等が使えなくなる。(使用できるようにする事が出来るが、色々な問題もある。自己責任で)詳しくは別ページにまとめたので、参考までに。

 
 そして、知られていないことだが、PCI3のスロットも違う。一番下のPCIスロットは本来PC CARD&FAXモデムの複合PCIカードが刺さっているが、前々からYANは変だと思っていた。それは、このPC CARDスロットがCARD BUSだけでなく従来の16bitカードも使えるからだ。詳しくは省くが、Windows98では、PCIC(PCI-Card bus bridge chip)がモード1に設定されており、PCI-INTはカード検出のみに使用され、実際のIRQはISA-IRQにルーティングされるようになっているからだ。つまり、簡単に言うとISA-IRQルーティング用のサブボードが必要なのである。実際、この複合カードのパターンを追ってみると、RICHOのチップからサブボード用のパターンがのびており、コネクタが付けられるようになっている。しかし、このサブボード用のコネクタは実際には空きランドになっているのだ。すると、このISA-IRQルーティング用の配線がPCIの空きを使って配線されている可能性がある。実際に実験してみたが、PCI3にさすと認識する16bitカードがPCI2にさすと認識しなくなるのだ。同じ理由でP3B-1394のPCI3にさしても16bitカードを認識しなくなる。

2.マザーボードを改造する

 ここからの改造はマザーボードに半田を入れたりするために、危険をともなう。失敗するとマザーボード以外の部分もこわれる可能性がある。


 ※前面USB用コネクタをつける

 これを付けることによって、前面USBが使えるだけでなく、USBが2つ使えるようになるメリットは大きい。


 P3B-1394にはこのコネクタ用の空きランドがある。これにコネクタを半田付けするのである。同じ形の4pinコネクタを用意してただ、半田付けするだけである。
 写真左が取り付け後である。1本ずつ丁寧に行えば難しくはない。特に工夫はない。
 写真左が実際に配線したものだ。この状態でUSBの動作チェックをしたが、問題なく動作している。背面のUSBと前面のUSBを同時に使用してみたが問題がなかった。ちなみに、背面の2段USBの上の部分はPCV-Rの筐体に入れるとカバーに覆われ、使用不能になるので間違ってさしてしまうようなことはない。

 ※PCI#3をPC CARD PCIカード対応にする

 実は、YANのP3B-1394は半田がたくさんしてある(笑)謎のパターンやRevによる違い、JUMP FREEモード等である。P2B-AEとの違いを検証するためにチップ抵抗の移動もしていたのだ。しかし、たくさん動かしたので(笑)どれかわからなくなっていたのだが、(1つずつ元に戻して検証しようと思っているところにR63Kがきたので、CUSL2-Mの交換・検証に主力がうつっていた(^_^;))BUNさんからメールを頂いたので、その情報を元に検証した。(BUNさんありがとうございます



 写真を見比べてみれば一目瞭然である。P2B-AEには(Rev1.02/2.01/3.01すべて)R142Aの部分に0オームのチップ抵抗が付いているが、P3B-1394では空きランドになっている。なお写真右上のように検印シールで隠れている場合があるので、はがすと写真右下のように表れてくる。ここに0オームのチップ抵抗を付ければ良いのである。無い場合はそのままジャンプしても良いだろう。この改造によってPCI#3においてPC CARD用PCIカードが使えるようになる

 ※P2B-AEのROMを引き抜いて改造したP3B-1394に入れる

 単純にDIPソケットに入っているP2B-AEのROMを改造したP3B-1394に入れることによって、すべての機能が使えるようになる。



 マザーボードの交換は、比較的簡単に出来ますが、あくまで改造の部類に入る物ですから、メーカーの保証が受けられなくなる可能性があります。また、交換に関わって他の部品がこわれることも考えられます。ここの情報は個人的実験、交換、改造等の情報が含まれます。このページの情報をもとでの交換・改造は個人の責任において行ってください。

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